吉村芳生(鉛筆画家)プロフィール!学校や息子について!

吉村芳生(よしむらよしお)さんは、繊細精密な鉛筆画家です。
すでにお亡くなりになりましたが、その作風は息子、吉村大星さんに引き継がれています。

そんな鉛筆画家、吉村芳生さんのプロフィール、学んだ学校や息子について紹介します。

 

吉村芳生プロフィール

吉村芳生(鉛筆画家)プロフィール

吉村芳生(よしむらよしお)
1950年生まれ 山口県防府市出身
山口芸術短期大学卒
広告代理店入社
1979年、創形美術学校卒
1998年、山口芸術短期大学非常勤講師となる
2011年、シテ・インターナショナル・デザール(パリ)に1年間滞在(-2012)
2013年、12月6日逝去

 
吉村芳生さんは、山口芸術短期大学を卒業後に、山口県の広告代理店に就職しました。5年間務めますが、体調をくずして退職しています。

その後、再び絵画を学ぶべく、東京の創形美術学校へ入学しています。
ここで吉村芳生さんは、版画を勉強しています。

まだ自分の求める・極めるべきモノが見つからなかった時期だそうです。

35歳で山口に戻りましたが、スランプに。
何かを書かなきゃダメになると思って、鏡に映る自分の自画像をひたすら書き続けたそうです。

実は吉村芳生さんは、かなりの遅咲きでした。
27歳で鉛筆画家になりましたが、脚光を浴びだしたのは60歳ごろ。
その間、なんと30年間も自分の信じるモノを描き続けたのです。

吉村芳生さんは、努力と忍耐の人ですね。
あるインタビューで、実に吉村芳生さんらしいコメントを残しています。

画家になりたいと思っている貴方に、
絵をもっと好きになる事、絵の素晴らしさを知る事です。
美術館へ行ったり、画集を見たり絵の事を勉強してください。
そうすれば良い絵が描けます。
努力は人を裏切らない、いつかは報われる時がきます。

吉村芳生(鉛筆画家)作品

吉村芳生さんの、まるで写真のようなリアルな絵は、見る者を圧倒します。
ましてや、使っているのは鉛筆ですから、驚愕です。

吉村芳生の息子、吉村大星

吉村大星

吉村芳生さんの精神を見事に受け継いだ人がいます。
吉村芳生さんの息子の吉村大星さんです。

中学卒業後、進学せずにすぐに父、吉村芳生さんのアシスタントとして創作活動を始めました。

吉村芳生さんのひたむきな姿をずっと見て育っていますから、絵に対する情熱は相当なものです。

吉村芳生さんの技法をまねて描けるようになりました。
吉村大星さんのモチーフは、野良猫です。

吉村大星 作品

この精密さは、父、吉村芳生さんに負けていません。
まるで写真のようなこの絵は、鉛筆で描いたモノとは到底思えませんね。

この技法も吉村芳生さんに直に教わったワケではなく、見よう見真似で会得したそうですから、やはりカエルの子はカエルなのでしょう。

 

吉村芳生の技法

吉村芳生(鉛筆画家)作品

この息子にも受け継がれた吉村芳生さんの技法は、簡単に言うと「撮影した写真にマス目を入れて、マス目ごとに転写する方法」です。
こう聞くと、自分にも出来そうな気がしますが・・・

まず被写体を写真に撮って、A4ほどに拡大したモノに5ミリ角のマス目を引きます。
同じく、絵を描くキャンバスにも同等にマス目を・・・

この作業だけで、私ならイヤになってしまいます(笑)

さらに、鉛筆で下書きをしてから、5ミリマスごとに色鉛筆で転写、埋めていくのです。大きいものだと、半年以上かかるそうですから、相当な忍耐力です。

この画風は、他の人にはマネできませんね。
吉村家一子相伝です。

いや、もしかしたら吉村芳生さんは、母校である山口芸術短期大学の講師もされていましたから、他にも似た描写方法の方もいるかもしれませんね。
次世代の芸術家の教育も熱心だったようです。

 
吉村芳生さんは、残念ながら2013年6月、死去間質性肺炎で死去されました。
63歳でした。

吉村芳生さんは自分の絵を「100年後も見てもらいたい」と描き続けていました。
その魂は、息子吉村大星さんに受け継がれ、これからも素晴らしい作品を生み出すでしょう。

 
超技巧派の木彫り作品も素晴らしいです。

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