トリック劇場版「ラストステージ」はその名の通り、トリックシリーズの完結編です。
映画をご覧になった方、まだの方いらっしゃると思いますが、結末・ネタバレを書きますので、純粋にトリック劇場版「ラストステージ」を楽しみたい方はご遠慮ください。
トリック劇場版「ラストステージ」あらすじ
今回のトリックの舞台は「赤道スンガイ共和国」という南の島です。
レアアース採掘事業に伴う現地住民の立ち退きを成功させるために「現地で信奉されている“ボノイズンミ”と呼ばれる呪術師の霊能力のトリックを暴いてもらいたい」という依頼が上田次郎(阿部寛)の元に届き、山田奈緒子(仲間由紀恵)とともに赤道スンガイ共和国へ向かうことになります。
事件は、呪術師のボノイズンミ(水原希子)の霊能力によって?起こります。
時系列的に、まず有田雄一(石丸謙二郎)が謎の死、川島治道(中村育二)も死亡します。
そして谷岡将史(北村一輝)、ついには中心人物であった呪術師のボノイズンミ(水原希子)まで・・・
事件の犯人は、山田奈緒子(仲間由紀恵)が、加賀美慎一(東山紀之)であることを見破ります。
ボノイズンミ(水原希子)と共謀していたのです。
映画はトリックらしい、小ネタギャグが散りばめられわかる人にはわかる仕掛けになっています。
が、この映画の本当の核心は、事件解決やトリックといったモノではありません。
トリック劇場版「ラストステージ」ネタバレ最後のラスト
このトリック劇場版「ラストステージ」の最大の見所は、ラストの30分に尽きます。
事件自体は、あっさり解決するのですが、ココからです。
山田奈緒子(仲間由紀恵)は自身が霊能力者なのではという確信を持ってしまいます。
ボノイズンミ(水原希子)が亡くなってしまったために、ココを守るのは自分しかいない。と悟るのです。
自らを犠牲にして爆発を起こして消えていくのです・・・
最後に上田次郎(阿部寛)に「死後の世界があれば一年後に、上田さんと交信しにいきます」という言葉を残して・・・
そして一年後、ますます有名になった上田次郎(阿部寛)は、賞金を懸け本物の霊能力者を募ります。
が、結果は散々。
しかし、最後に山田奈緒子(仲間由紀恵)が現れるのです。
そして上田次郎(阿部寛)と初めて出会った時のマジックを山田奈緒子(仲間由紀恵)が披露します。
その山田奈緒子(仲間由紀恵)の姿を見る上田次郎(阿部寛)の表情・・・
コレこそがこの映画のすべてだったような気がします。
このセリフなしの上田次郎(阿部寛)の何とも言えない表情が、映画を見ている側に突き刺さります!
このシーンに流れる挿入歌が、鬼束ちひろさんの「月光」・・・
やられますよ。
トリック劇場版「ラストステージ」感想
残念ながらトリック劇場版「ラストステージ」のラストシーンの感情移入度、涙腺崩壊度は見る方のトリックのファン度によってかなり違います。
トリックを最初のシリーズから見ている人には、大崩壊でしょう。
昔のシーンがフラッシュバックのように挿入されるからです。
特に『トリック』エピソード1 母之泉を見ている人と見ていない人では・・・
あまりトリックを知らない方、ましてやトリックをこの映画で初めて見る方には「山田奈緒子(仲間由紀恵)生きてて良かったね」ぐらいのモノでしかないかもです。
もっと言うと、あのシーンだけでは本当に山田奈緒子(仲間由紀恵)が生きているのか?上田次郎(阿部寛)の幻想では?との見方もできます。
しかし、これらの疑問にもトリック劇場版「ラストステージ」の映画パンフレットにハッキリと書かれているんですね。
山田奈緒子(仲間由紀恵)は記憶喪失の状態で生きていた
このトリック劇場版「ラストステージ」は、一本の作品としての完成度と言うよりは、トリックシリーズのファンの為の作品だと思いました。
14年間ファンが愛してくれた、山田奈緒子(仲間由紀恵)と上田次郎(阿部寛)の凸凹コンビの行き着くトコロをお見せした映画なのです。
続編を望む声もあるようですが・・・
私はコレでいいと思います。
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