選挙権の年齢を18歳以上に引き下げる改正法が成立しました。
来年夏の参院選から適用されます。
この18歳選挙権のメリットデメリット、影響や今後について考えてみました。
18歳選挙権のメリットとデメリット
「18歳から投票できる」と言ってもピンと来ませんが、高校3年生と言えば実感がわくでしょう。
もちろん高校生ではない方もいますが、選挙権を持つ人が全体で約240万人増える事になるそうです。
そもそもこの「18歳選挙権」の目的は「若者の政治意識を高める。若い人達の声を政治に反映させる」ことにあります。
つまり、投票率のアップです。
コレは素晴らしい事だと思います。
18歳選挙権のメリットと言えます。
先日行われた、橋下徹大阪市長の「大阪都構想」住民投票の結果が、反対に高齢者が多く、賛成は若年者が多かったという話題も興味深いものがありました。
ちなみに世界的に見れば、18歳以上から選挙権がある国は8割もあるそうです。
しかし、デメリットもあります。
学校(教諭)によっては、若者の支持がある政党に傾く恐れがあります。
学校(教諭)が個人的に何処の政党を支持しようが自由ですが、その思考が生徒に伝達されるのは危険です。
そりゃそうです。先生と生徒ですから教わる側での影響は大きいと思います。
悪く言えば洗脳できます・・・
また、若年層の有権者が無意識に選挙違反をしてしまう可能性もあります。
メール、LINE、ツイッターなどのSNSは、たとえ悪意が無かったとしても知らず知らずのうちに違反になる場合があります。
公職選挙法って結構むずかしいですから・・・
18歳選挙権の影響
18歳選挙権が成立した事によって、今後いろいろな影響・変化が起きるでしょう。
まず、インターネット投票・選挙活動がもっと活発になってきます。
インターネットの影響力が大きくなりますから、選挙戦も戦い方が変わってくると思います。
私は、今まで選挙活動には無縁だったSEやプログラマー、メールリスト保持者などが、大きく関わるようになると思います。
ネット販売やマーケティングにたけた人が選挙活動ビジネスを始めるのもそう遠くはないのではないでしょうか?
そして私が政府の一番の狙いだと思っているのは「成人年齢の見直し」です。
すべては、コレをやりたいが為の布石なんじゃないかと・・・
現行の成人年齢20歳を、18歳に引き下げたいのです。
なぜなら、税収入が増えるからです!
ただ、いきなりは無理ですから、外堀から少しずつ埋めていきます。
まずは18歳から選挙権を持たせて、次に・・・
昨今の少年犯罪の凶悪化での少年法の年齢問題も拍車をかけていますね。
成人年齢が18歳に引き下げられると、
親の同意なしにローンが組めます。
親の同意なしに結婚もできちゃいます。
未成年禁止の馬券購入もOKです。
などなど、ソコにはすべて税収に繋がるモノがあるのです。
本当に怖いのは・・・
「集団的自衛権」の時もそうですが、本当に怖いのはいつの間にか重要な問題があまり世間の目を通ることなく成立してしまう事です。
18歳選挙権に至っては、もうすでに成立してしまっていますから、後でどうこう言っても遅いのですが・・・
今後も次々に、こういった案件が成立して行きそうで怖いです。
もっと民間レベルで話し合いたいものです。
個人的にはひとつひとつの問題より、その影響を考えた方がいいと思います。
政府はメチャメチャ頭がいいですから、長い期間をかけて少しずつ進みたい方向へ持っていくからです。
どんどん外堀が埋まっていると思うとゾッとしますね。
もちろん、いい改革もあります。
すべてが悪いワケではありませんし「正しい。間違い」と白黒付けがたい問題もたくさんあります。
私を含めて何が本当に正解だったのかは、今はわからないのですから・・・
その答えは数年後、何十年後かに「あの改正は成功だった。失敗だった」が判明するでしょう。
その世代は私達の次の世代です。
責任は重いです。
ひとつ言える事は、結果がどっちになるにせよ、もっと議論が必要だと私は思います。
いつのまにか決まってた・・・なんてのは無くしたいものです。
※いつのまにか決まっていた「労働者派遣法改正」の記事もあります。